「私って認知症かも…」
「おばあちゃんは認知症かもしれない…」
こんな悩みを抱えている方はいませんか?
認知症とは、成年期以降に、記憶や言語、知覚、思考などに関する脳の機能の低下が起こり、日常生活に支障をきたすようになった状態のことをいいます。
認知症を発症すると、認知機能が低下して、ご飯を食べたのに「ご飯はまだか!」と怒ったり、自分がいまいる場所が分からなくなったりするのです。
また、認知症の本質は「今までの暮らしができなくなること」だといいます。
なぜなら、朝おきて、顔を洗って、歯磨きをして、掃除をして、洗濯して、お風呂に入って、寝て…など、これまで当たり前にできていたことがうまくできなくなるからです。
しかし、一言で『認知症』といっても、そこには数々の種類があり、種類によって原因や症状は違います。
そこで、この記事では『認知症の種類』について詳しく解説します。
※参考文献:書籍『ボクはやっと認知症のことがわかった』
もくじ
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は認知症患者の67.6%を占めています。
認知症と聞いていちばん先に思い浮かべるのがこの『アルツハイマー型認知症』なのではないでしょうか。
アルツハイマー型認知症は、異常なタンパク質(アミロイドβ)が脳内にたまり、神経細胞が破壊されることで、脳に異常をきたします。
アルツハイマー型認知症は、アミロイドβの蓄積が始まってから、10~15年以上かけてゆっくり進行するのが特徴です。
ただし、アミロイドβが蓄積しても、認知症が進行しない場合もあるので進行には個人差があります。
アルツハイマー型認知症の症状
アルツハイマー型認知症を発症すると、以下のような症状がでます。
- もの忘れなどの記憶障害
- 時間、場所が分からなくなる見当識障害
アルツハイマー型認知症が引き起こすもの忘れの特徴として、『昔のことはよく覚えているが最近のことは忘れてしまう』というのがあります。
たとえば、『むかし通っていた学校のことは覚えているけど、さっき食べた夜ご飯のことは覚えていない』などです。
そして、もの忘れは、軽度のものから忘れていき徐々に進行しすると、やがて時間や場所の感覚が分からなくなります。
このような状態になると、朝早くに徘徊するようになったり、いつも通っていた道なのにそこがどこなのかわからなくなったりするのです。
さらに、アルツハイマー型認知症が進行し重度になると、以下のことが自分ではできなくなります。
- 自分でものを食べること
- 着替え
- 意思疎通
- 自分で座ること
そして、最終的には寝たまま昏睡状態となり、死を迎えるのです。
脳血管性認知症
脳血管性認知症は、認知症患者の19.5%を占めています。
脳血管性認知症は、脳の血管が破れて出血し、その部分の脳細胞が圧迫されて起こります。
脳の血管が詰まったり出血したりすると、脳の細胞に酸素や栄養が送られなくなるため、細胞が壊れてしまい、認知症になるのです。
血管の病気の主な原因は『動脈硬化』です。
そして、動脈硬化を引き起こす要因には以下のようなものがあります。
- 高血圧
- 糖尿病
- 心疾患
- 脂質異常症
- 喫煙
こう見ると、生活習慣が主な原因だということが分かりますよね。
また、脳血管性認知症は、脳血管障害が起こるたびに段階的に進行します。
つまり、時間ともに徐々に進行するわけではないのです。
なので、これ以上進行が進まないように、禁煙などの今からでもできる対策をすることをオススメします。
脳血管性認知症の症状
脳血管性認知症を発症すると、以下のような症状がでます。
- 記憶障害
- 歩行障害
- 排尿障害
- 感情失禁(感情のコントロールがうまくできないこと)
そして、脳血管性認知症は障害を受けた部位によって症状が異なります。
なので、より詳しく自分の症状を知りたい方は病院で早めに検査をうけることがオススメです。
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、認知症患者の4.3%を占めています。
レビー小体型認知症は、脳内にたまった特殊なタンパク質(レビー小体)により、脳の大脳皮質や脳幹が破壊されて発症します。
大脳皮質とは、何かを考えるときに中枢的な役割をになっている場所で、脳幹は呼吸や血液の循環など、人が生きるうえで欠かせない役割をになっている場所です。
レビー小体型認知症は、この脳の大事な部分を破壊してしまいます。
レビー小体型認知症の症状
レビー小体型認知症を発症すると、以下のような症状がでます。
- 幻覚が見える
- 手足の震える
- 筋肉がこわばる
- 身体のバランスがとりにくくなる
- 動作が遅くなる
- 転倒しやすくなる
とくに特徴的なのは幻覚です。
レビー小体型認知症を発症すると、いるはずのない虫や人が見えるようになります。
いないものが見えるのはとても怖いことですよね。
また、レビー小体型認知症はパーキンソン病のような症状を発症します。
たとえば、手足が震えたり、筋肉がこわばったりするのです。
すると、バランスがとりづらくなり、転倒
しやすくもなります。
高齢になると骨がもろくなるので、ただの転倒でも致命傷になりかねません。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は認知症患者の1%を占めています。
数字だけ見ると少なく感じますが、代表的な認知症の種類の一つです。
前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉で、神経細胞が減少して脳が萎縮し、血流が低下することによってさまざまな症状が引き起こされる認知症です。
前頭葉は、思考や感情の表現、判断をコントロールするとされ、人格や理性的な行動、社会性に大きく関係します。
側頭葉は、言葉の理解、聴覚、味覚のほか、記憶や感情をつかさどっています。
この人間らしさの元となる『前頭葉』と『側頭葉』に支障をきたしてしまうのが前頭側頭型認知症です。
前頭側頭型認知症は、65歳未満の方に比較的多いという特徴もあります。
前頭側頭型認知症の症状
前頭側頭型認知症を発症すると、以下のような症状がでます。
- 人格の変化や常識から考えると疑問に思われる行動をとる
- 感情の抑制が利かなくなる
- 社会のルールを守れなくなる
- 同じことを繰り返す
- 他社に共感できなくなる
- 感情移入ができなくなる
- 感情が鈍くなる
前頭側頭型認知症のとくに怖いところは社会のルールが守れなくなることです。
たとえば、公務員だった人が万引きをしてしまったという事例もあります。
歳をとり、本来ではありえないような行動をとるようになってきたら前頭側頭型認知症を疑ってみましょう。
治る認知症もある
もう知っている方もいるかもしれませんが、ほとんどの認知症は治りません。
少なくとも、現在、認知症を治す薬はありません。
しかし、『正常水頭症』のように治る可能性のある認知症もあります。
正常水頭症とは、脳内で作られる液(脳せきずい液)が脳室内にたまり、周囲の脳が圧迫されることから起こる認知症です。
発症すると
- 意欲の低下
- 集中力の低下
- 記憶力の低下
- 歩行障害
- 尿失禁
など、認知症と似たような症状が見られます。
しかし、『正常水頭症』は他の認知症とは違い、早期に発見し、たまった脳せきずい液を抜くことで回復が見込めるのです。
「認知症かも」と思ったら早めに病院へ!
『認知症は治らない』ということを知り、「自分は認知症かも…」と思っても病院に行かない方がいますが、それはオススメしません。
なぜなら、
- 『正常水頭症』のように治る認知症かもしれない
- 早期に発見できることによって、今後の生き方を見直せる
からです。
たとえば、あなたが認知症だったとしても『治る認知症』であれば、早期発見が治る確率を高めます。
早期発見できていれば治ったかもしれないのに、病院に行くこと拒んだ末に、「もう手遅れです」と言われたくはないですよね。
つぎに、認知症の診断をすることで今後の生き方を見直すことができます。
なぜなら、認知症を発見したその日が、今後の人生でもっとも認知機能の高い日だからです。
まず、基本的に認知症は時間が経てば経つほど深刻になっていきます。
つまり、認知症であることを認めず、長い間放置しておくと、いつの間にか寝たきりになってしまうということもあり得るのです。
もし病院に行って、「あなたは認知症です」と診断されたとしても、今がいちばん認知機能が高いわけですから『やってみたいこと』をやったり、『行ってみたい場所』に行く決断ができますよね。
あなたにも、動けなくなる前にやっておきたいことがあるのではないでしょうか?
私は死ぬまでに絶対に一度はアフリカで星空を見てみたいという夢があります。
認知症の発見はそういった壮大な夢を叶えるきっかけになるはずです!
なので、「もしかしたら自分は認知症かも…」と感じたら早めに病院で見てもらうことをオススメします。
さいごに
また、私は『まご活』という大人世代と女性をつなげるマッチングサイトを運営しています。
『まご活』に登録すれば、女性と会話ができたり、趣味を楽しめたり、一緒に食事ができたりします!
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